カテゴリ: NLPでの気づき

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  著者

  ジェイク・イーグル
    (サンタフェNLP発達心理学協会・会長)

  マイク・バンドラント
    (サンタフェNLP発達心理学協会・副会長)




サンタフェNLP発達心理学協会では、ただテクニックを学ぶのではなく、クライエントの心の世界を知るための様々なモデルも学んだ上で、必要な場面でそのときに必要なテクニックを使えるようNLPトレーニングが行われています。

この本では、そのトレーニングで得られるエキスが紹介されています。


サンタフェNLP発達心理学協会でトレーニングを受けた人なら、とても良い復習教材になります。

 他の団体でNLPを受講した方であれば、新たな視点をプラスすることが出来る本です。

 一読をお勧めします。

クライエントが体験している「主体的な視点」がどのようなものかきちんと把握して、その時点で必要なNLPテクニックを使ってサポートできたら効果は最大になるはずです。


上田惇生氏の「ドラッカー入門」(ダイヤモンド社)に表題の文章が載っていました。


私が長く学んできたNLPの立場とよく似ています。その部分を引用します。


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「わかったものを使うことである。

とくに、当初予期せずにわかったことを使うことである。

原因や理由はわからないままでもよい。

学者に付き合って原因の解明を待っている暇はない。

いずれにせよ、理論は体系化はしても創造することはない。

重要なことは、わかったことを使って行動することである。」


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  NLPのトレーニングを受けているときに、「なぜ、このスキルは上手くいくのか?」「人間の機能とどのように関連しているのか?」などの知識をしりたくて質問を繰り返す仲間がいました。


そのとき先生は「うまくいくから使っているだけ。理由を知りたければ自分で調べるといい」と言っていたのを思い出しました。


「どのようにやったか」を記録しておけば再現性があります。


同じような事例が出てきたときには、同じステップでやってみる。


それが効果的であれば、繰り返す。


こうやって、役に立つスキルを集積していけばいいと思います。 

 
なぜ、そうなるかが解明されれば、もっといいと思いますが。


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 聖路加国際病院の日野原重明先生の「生きかた上手」という本の中に、コミュニケーションにおいての、とても大切な点が書いてありました。

 私たち大人が心しないといけないなあと思いました。

 子どもと接する時だけでなく、会社であれば部下や新入の人に接する時や、配置転換で新しい仕事を覚える必要のある人への対応にも必要な心がけかなあと思いました。 

【下記引用】----------------------------------------------------------

 子どもたちに説教を繰り返して、その文言をそっくり覚えさせたところで何になるでしょう。

頭でわかったとしても身をもってわからなければ、わかっていないのと変わりありません。

一人ひとりの血肉にならなければ、生涯にわたって意味をもちえないのです。

 「わかる」と「わからない」のあいだに非常に大きなへだたりがあるということを、私たちは少し考えてみましょう。

自明だとは言っても、私たちおとなも、成長するうちにだんだんとわかってきたはずなのです。

 その道のりがあったことをすっかり忘れて、すでにわかってしまった人間が、いまだにわからない相手に向かって、「人を殺してはいけないのは、わかりきっているじゃないか」と諭したところで、相手にわかるはずはありません。

 子どもたちへの教育は、教師がひたすら「教え込む」よりも、むしろ「子どもが自分でわかるように手を貸す」というスタンスに多くの比重を移し変えるべきだと思います。

<参考>
「生きかた上手」  日野原重明 著 194ページより


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ビジネスの現場に限った訳ではありませんが、人が活き活きとしモチベーションを持った状態で活動できるとき、目先のことだけではない何か奥深いところにある動機や意図が大きい影響を与えています。



例えば、企業が利益をあげるにしても、それによってオーナーや株主の利益が増えるということだけでは社員のやる気にはつながらないでしょう。

働く社員への還元はもちろんですが、その仕事によって社会的に大きい貢献がある、社会の多くの人の役に立つという結果を目にすることで、さらなるモチベーションにつながっていくという図式はご理解いただけると思います。



それだけでなく、一人ひとり違った個性を持った社員で構成される職場で起きる、いろいろなトラブルやミス・コミュニケーションも、私が長年学んできた心理学によって「人の思考・行動の背後に隠れた肯定的な意図」を明らかにしていくことで解決が可能になることが分かってきました。

そこに焦点を当てて会話をしてあげることで、本人の内発的な気づきを引き出してあげることが可能なのです。

この内発的な気づきが大きなエネルギーとなり、本人のやる気につながり、さらには、この状態はメンタルヘルスにとっても有効になります。

ビジネスの現場で、論理的に正論で考えていても解決できない問題も、心理学を応用することによって先が見えてくることが多々あるのです。


自分以外の人を理解しコミュニケーションの壁を崩し、よりよい関係を築くことが可能になる心理学を考慮したビジネス書を紹介したいと思います。


○「絶妙な「聞き方」の技術」 
      ~話を聞けば相手の気持ちが見えてくる~

宇都出雅巳 明日香出版社 2006年10月

   NLP理論・インプロ・心理学を駆使した、人間関係をよりよくするための「例の方法」



会話をスムーズに行うには、そこが「安心できる場かどうか」が大きなポイントです。

この本の著者である宇都出氏はNLP(神経言語プログラミング)、コーチングなどを学びそれをビジネスの分野で応用しています。

信頼(トラスト)と尊敬(レスペクト)をベースにした組織・社会の実現が夢という宇都出氏、本の内容にもその姿勢が現れています。


相手が心を開いて話してくれる場作り、事柄だけでなく相手自身に関心を向けて聞くこと、「できない」意識を「できる」意識にチェンジしていく質問など、上司と部下の会話、あるいは会議の場での会話などビジネスの現場でとても役に立つスキルが分かりやすく紹介されています。

180ページの中のひとつひとつのエキスを飲み込んで実践してみるとその良さがさらに実感できます。




NLPサンタフェでトレーナー資格を取ったメンバーで構成する「NLPサンタフェトレーナーズ協会」が活動を開始しています。 http://nlp-santa-fe.info/ NLPを真摯に学びたい方、NLPを実践に役立てたい方にご覧いただきたいサイトです。

答えを見つけてから動こうというやり方はお勧めできません。

頭で考えると「損得」や「快不快」の基準で選ぶ自分が出てきてかえって混乱し、本当にうまくいくのだろうかという不安が湧き上がってきます。

その結果出来ない理由をあれこれと探し始めてしまうことが多いでしょう。

「成功の保障」が掴めないと行動に移さないタイプの人がいます。

成功するために手順を踏めばいいものと、リスクを侵して無から作り上げる必要のあるものがあります。

まず、自分がやろうとしているのは、どちらかを知ることです。

そして、ここで扱うのは後者です。

最初は不可能だと思ったものが、今では当たり前になっているものがたくさんあります。

例えば、飛行機。

あんな巨大な金属の塊が飛ぶなんて不思議です。

ライト兄弟の挑戦、リンドバーグの挑戦など様々なプロセスがあって、今は1日に数え切れないほどの航空機が飛びまわっています。

さて、「成功の保障」は無いけれど、やる意義がある。

自分は今、それを手に入れたい。

そんな目標に向かうときに役立つのがNLPの「アズ・イフ・フレーム」です。

以下にその手順をご紹介します。


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1.「6ヶ月先など特定の未来に視点を置き、欲しい結果を手に入れたように振舞う自分」を想像します。

  そこで感じる達成感、充実感、喜びなど体感覚を充分に味わいます。

  その時どんな状況で、周りにどんな人がいて、そこは何処でしょう?

  見えるもの、聞こえるものを、まさにそこにいるかのようにイメージします。

  なぜ、こんなことが役に立つのでしょうか?

  それは、脳が現実と空想の区別が出来ないからです。

  あたかも、実際に成功したかのように振舞って、その視覚イメージ、聴覚イメージ、体感覚を味わうことで、脳は実際に成功したかのように思い込み、その時と同じような生理反応を起こします。

  「出来ないかも」「やっても無駄」などという否定的な考えを持っているとそれがストレスになり、失敗した状況を脳が感知しモチベーションはますます低下します。

  そうならないようにするために、成功のイメージをしっかりと持っていなければなりません。

  そうすることで、身体も心も活き活きとしてくるでしょう。


2.そういう状態になったところで、その特定の未来から現在を振り返ってみましょう。

  そこにたどり着くまでに、何をしたから成功が手に入ったのか。

  何を手放したから、うまくことが運んだのか。

  何を諦める必要があったのか。

あたかも全てを体験したかのように、たどってきた道を見ることで多くの有益な学びがあるでしょう。

それを元に、本格的に計画をすればいいのです。


このスキルは、次のようなときに試してください。

  達成したい「目標」があるのだが一歩足が前に出ない時。

  達成したい「目標」があるのだが、ぐずぐずと先延ばししている時。

  今やろうとしていることが、本当にやりたいことなのか迷っている時。



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